| 2005年卒業生の田渕誠さんは大阪市にある精神障害者社会復帰促進協会で精神保健福祉士として活躍されており、卒業後に国家資格を取得された経緯をお持ちです。今回はお仕事や国家試験の受験についてもお話を伺ってきました。 |
|
![]() |
|
(財)精神障害者社会復帰促進協会について教えてください。
精神障害者社会復帰促進協会は復帰協とも呼ばれ、精神障害者が社会復帰するために必要な様々な事業を展開しています。
復帰協は精神障害者の施設の事務代行などの事業から発足した法人で、現在は精神科救急医療情報センター、こころの救急電話相談、ソフトバレー大会(地域交流事業)、IT講習会、退院促進支援事業などなど大阪府・大阪市・堺市から精神障害者に関する事業を受託していて、その他にも退院促進支援事業全国研修会、地域活動支援センター、生活訓練施設、小規模通所授産施設なども運営しています。
(財)精神障害者社会復帰促進協会
http://www.max.hi-ho.ne.jp/hukikyo/
田渕さんのお仕事は具体的にどのような内容なんでしょうか?
私の担当している事業は退院促進支援事業と言って平成12年より大阪府でモデル事業として産声を上げ、現在は都道府県の必須事業として位置付けられているんです。
この事業は、地域の受け入れ条件が整わず、入院を余儀なくされている方(いわゆる社会的入院者)に入院中から復帰協で雇用している自立支援員がお会いしにいき、地域の生活へ戻ることをお手伝いする事業で、現在までの9年間で約300名の方が利用されています。
具体的に言いますと、長期入院している利用者の方は退院できる状態でも住居や仕事、地域の受け入れ状況に大きな不安を感じておられています。そこで復帰協の私達が直接お話を伺い、希望に沿って病院や作業所、保健所、役所などと連携して自立支援を行うんです。また、退院後も利用者の方が利用できるサービスを創出することも担っています。
その中で私は、事業全体の進捗状況を見渡したり、自立支援員と利用者の方のマッチングをしたり、実際に自立支援員として動いたり、といった業務を担当しています。
多様な対応が求められるんですね。なぜこの仕事に就こうと思ったんですか?
以前から人のこころに寄り添う仕事がしたかったんです。
また、実習の際に地域で自立支援促進会議という退院促進支援事業についても触れる会議に出席し、社会的入院という精神科病院の現実を知ったことも理由の一つですね。また個別ケースを取り上げて、地域で連携することによって広がる支援についても魅力を感じました。
卒業後に国家試験を取得されたそうですがその受験動機についてお聞かせ下さい。
経験の少ない私の年代において国家資格というのは関係機関から信頼を受けるひとつの目安になるんじゃないかと思ったからです。
受験に際してモチベーションの維持は大変だったんじゃないですか?
絶対に受かるという気持ちを持つことと、職場や仕事仲間、友人に受験することを伝えてモチベーションの維持をすることを心がけました。また、公言することで仲間に協力してもらえたのも大きかったですね。
資格を取る前と取ったあとでどんな変化がありましたか?
特に、この資格は利用者の方に対してではなく病院や保健所、役所などとも連携時により信頼して頂けるようになったんじゃないかと思います。それに、専門職としてどう考え、動くべきかをより考えて行動できるようになったと思います。また、頼れる人脈も広がりができました。
※卒業生のためのSW・PSW国試対策講座として本サイトにも関連ページがあります。
http://www.fukkadai-dousoukai.com/course/
お仕事の内容で苦労したこと、やりがいを感じるところを教えてください。
数十年間に渡って入院している利用者の方達が、人との関わりの中で、少しずつ変化していく事を実感できるのが嬉しいですね。また、支援の特徴でもあるニーズに合わせて時間をかけていけることや、地域の新たな動きに地域全体で協働して取り組めるところも魅力を感じています。
特に日本の精神保健福祉は歴史も浅いことから未開の分野とも言えます。その中で、この退院促進の分野は今、最も活発な分野の一つでもあります。もちろんその中で大変なこともあるのですが、一方で大きなやりがいを感じています。
他にも、復帰協では定期的に全国大会の主催も行っているため、国や他府県にも視野を広げて仕事をすることも多々あるんですよ。
学生時代の勉強や経験で役に立っていることを教えてください。
学生時代に柏原市の小学校の「こころのサポーター」というのを2年間続けたのですが、不登校児たちとの関わりの中で、本人の主体性がいかに大切かということを学ぶことができました。これは今も生きている経験だと思います。
また学生時代にサッカー部に所属していたのですが、周囲との連携はそれを通して培ってきたものが役に立っていると感じています。チームの代表など務めてきたため、他機関との連絡・調整も苦にならず行えていることは強みになっていると思います。
その他、勉強以外の時間で息の抜き方や仲間の大切さについても学生時代に学んだように思います。
最後に、今後の夢や目標がありましたら教えてください。
仕事に関しては情熱を持って仕事に取り組み続けたいですね。
また、仕事やプライベートを問わず人とのつながりを大切にしていきたいと思っています。










